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失敗の科学
仕事・ビジネス

失敗の科学

著者:マシュー・サイド 発売日:2016.12.23

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あらすじ

本書は、英国のジャーナリストであるマシュー・サイドが、失敗から学ぶことの重要性を様々な事例を通して論じた一冊です。航空業界では事故やミスを徹底的に分析し、業界全体で共有することで安全性を飛躍的に高めてきました。対照的に医療業界では、ミスを隠蔽する文化が根強く、同じ過ちが繰り返されてきました。著者はこの両者を比較しながら、刑事司法、ビジネス、スポーツなど幅広い分野の実例を引用し、失敗を直視し学習へとつなげる組織と個人のあり方を解き明かしていきます。

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こんな人におすすめ

組織の改善やマネジメントに関心のある経営者、リーダー層の方におすすめです。チームの生産性を高めたい管理職や、失敗を恐れて挑戦できずにいるビジネスパーソンにも示唆に富む内容となっています。また、教育に携わる方や子育て中の親御さんにとっても、子どもの成長を促すフィードバックの考え方を学ぶ良い機会となるでしょう。医療従事者や安全管理に関わる方、さらには自己啓発や心理学に興味のある一般読者まで、幅広い層に有益な一冊です。

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肯定的な意見

本書の最大の魅力は、豊富な実例とデータに基づいた説得力のある論述です。航空業界と医療業界の対比は鮮烈で、組織文化の違いがいかに大きな結果の差を生むかを理解しやすく示しています。認知的不協和やクローズド・ループといった心理学・システム論の概念も、専門知識のない読者にも分かりやすく解説されています。読み物としても面白く、ジャーナリストならではの構成力で最後まで飽きさせません。失敗に対する見方を根本から変えてくれる、実践的で示唆に富んだ良書です。

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否定的な意見

本書の論調はやや一面的で、失敗から学ぶことの重要性を強調するあまり、繰り返しが多く感じられる場面があります。航空業界と医療業界の比較は印象的ですが、両者の構造的な違いをやや単純化している面もあり、医療現場の複雑さが十分に汲み取られていないとの指摘もあります。事例が欧米中心で、日本の組織文化に当てはめて考える際には読者自身の解釈が必要です。また、具体的な実践方法や導入手順についての記述は薄く、理論を実務に落とし込むには別途工夫が求められます。

総評

失敗を恐れる文化が根付く現代社会において、本書は極めて重要な視点を提供してくれる一冊です。失敗を隠すのではなく、貴重な学習機会として捉え直すという考え方は、個人の成長から組織改革まで幅広く応用できます。具体的な実践面でやや物足りなさは残るものの、マインドセットを変えるきっかけとしては十分な価値があります。挑戦を恐れず前進したいすべての人に手に取ってほしい、思考の枠組みを更新してくれる名著だと言えるでしょう。

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かのんのひとこと

ストレートに成功した人よりも、何度も失敗して原因を分析、改善を繰り返して成功した人のほうが言葉に重みがあるように感じます。アメリカの成功者は過去に事業で失敗して何度か会社を潰してる人が多いそうです。日本では一度失敗すると這い上がるのがなかなか難しいのは文化の違いでしょうか。

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