あらすじ
本書は、世界中で人気を集めるインデックスファンド「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、通称「オルカン」の生みの親である三菱UFJアセットマネジメントの代田秀雄氏による著書です。長期・分散・低コストという投資の王道を踏まえ、なぜ全世界株式への投資が有効なのか、世界経済の成長をどう味方につけるのかを丁寧に解説しています。新NISA制度を活用した資産形成の考え方や、オルカン誕生の舞台裏、運用の仕組みについても触れられており、長期投資の本質を学べる一冊となっています。
こんな人におすすめ
これから資産運用を始めたい初心者の方や、新NISAでオルカンを買おうか迷っている方に特におすすめの一冊です。すでにオルカンに投資している方でも、商品の仕組みや運用哲学を深く理解することで、相場が下落した際にも揺るがない投資姿勢を身につけられます。また、個別株投資やアクティブファンドに疲れてしまった方、シンプルで再現性の高い投資手法を求めている方、子どもや家族に資産形成を伝えたい方にも役立つ内容です。投資の本質を腰を据えて学びたい全ての方に向いています。
肯定的な意見
本書最大の魅力は、オルカンを世に送り出した運用会社の責任者本人が、その思想と仕組みを語っている点です。一般的な投資本では得られない、商品開発の舞台裏や信託報酬を引き下げ続けてきた背景など、貴重なインサイダー情報が詰まっています。また、長期投資の理論的根拠が世界経済の成長メカニズムとともに分かりやすく説明されており、納得感を持って投資を続けられる土台が築けます。難解な金融用語を避け、初心者にも読みやすい平易な文章で書かれている点も高く評価できるポイントです。
否定的な意見
本書はオルカンおよびインデックス投資の有効性を説く立場で書かれているため、他の投資手法との比較や批判的な視点はやや乏しい印象を受けます。著者がオルカンを運用する会社の責任者であるという立場上、ある程度のポジショントークは避けられず、デメリットやリスクについての踏み込んだ議論を期待する読者には物足りなく感じられるかもしれません。また、すでにインデックス投資の基礎知識を持っている読者にとっては、内容に目新しさが少なく、復習的な印象を受ける部分もあります。実践的な出口戦略の記述ももう少し深掘りしてほしいところです。
総評
本書はオルカン生みの親が自ら語るという希少性の高い一冊であり、長期インデックス投資の本質を理解する上で非常に価値のある内容となっています。投資手法そのものの目新しさはありませんが、世界経済を味方につけるという哲学を、運用責任者の言葉で確認できる意義は大きいでしょう。新NISAでオルカンを選ぼうとしている方、すでに保有している方が腹落ちして長期保有を続けるための「お守り」として手元に置いておきたい良書です。投資の王道を歩みたい方にぜひ手に取っていただきたい教科書的な一冊と言えます。
かのんのひとこと
右にオルカン左にオカン、猫も杓子もオルカンオルカン。絶対王者すぎて「オルカンはオワコン」という人まで出てきました。地域分散、銘柄分散、破格の手数料に年4回程度のリバランス、日本の投資信託とは思えないほどの完成度です。オルカンがオワコンなら株式そのものがオワコンであり資本主義の崩壊でしょう。
※本ページはAmazonアソシエイトのリンクを含みます
← 一覧に戻る